電力量料金の値上げ
原油価格高騰、ウクライナ情勢、円安などのさまざまな要因を受けて電気料金の値上げが続々と発表されています。
年末から政府があれこれチェックし値上げ時期が延びていた規制料金の値上げもついに6月から開始です。
規制料金の値上げだからと言っても、新電力も含めた自由料金の契約も無関係ではありません。
むしろ政府の承認の必要のない自由料金は、電力会社が自由に料金を決めることができます。各契約の約款にもよりますが、無期限で契約時の料金が続くということは無いと思います。
新電力も規制料金の値上げに合わせてか続々値上げを発表しています。
沖縄ガスニューパワーは7割前後の値上げを発表しました。また、ソフトバンクは東電よりも1割高い値段を発表したとのことです。
これらの発表は、全て電力量料金の値上げです。
燃料費調整額は?
毎月請求される電気代の中に、燃料費調整額が含まれています。電力会社が発電する際に使用する原油や液化天然ガスなどを購入する際の価格変動や為替レートを加味して決定する料金です。
燃料費調整額は毎月変動します。各電力会社が設定した基準価格よりも燃料代が安ければ減算され、高ければ加算されます。
各大手の電力会社の規制料金契約の場合、上限が設定されていますが自由料金には燃料費調整額の上限は設定されていません。
再生可能エネルギー発電促進賦課金は?
再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価は政府が決定します。今後再生可能エネルギーの利用が進んで行くと思われます。
再生可能エネルギー発電促進賦課金も値上がりが予想されます。
電力量料金に含まれている託送料金が値上がり
託送料金とは
託送料金とは、電気を送る送電線網の利用料です。
「発電事業者」「送配電事業者」「小売電気事業者」の3つの事業者が関わることで、電気が家庭や会社で利用することができます。
託送料金は、電気料料金などの明細には記載されていませんが、電気料金の30~40%を占めています。
送配電事業者は、送配電網の管理や設備投資などを行っています。
自由化前まではほとんどが大手電力会社が送配電事業者としての役割を行っていましたが自由化後は分社化される予定でした。
しかし、ほとんどの送配電事業者は大手電力会社の子会社やグループ会社になっただけです。
託送料金が値上がり
大手電力会社とズブズブの関係にある送配電事業者も2023年4月1日から利用料の値上げをしています。
再生可能エネルギーで発電された電気を送るための設備の新設や老朽化している送電線の更新が必要なため値上げするとのことです。
具体的な料金は伝えられず電力量料金に含まれた形で請求されているので見えづらいのですが、この託送料金の値上がりも、今回の電気料金の値上がりの理由の一つとなっています。
各自省エネが必須
電気代の高騰は一時的なものでは無いと考えられます。今後もどんどん値上がりが予想されます。
再生可能エネルギー発電促進賦課金を見ても分かるように、太陽光発電にかかるコストは電力会社が発電するコストよりも高額のようです。
再生可能エネルギー発電が進めば進むほど更に値上がりして行くことになります。
省エネ家電に買い換えるとある程度は電気代は削減することが出来るとは思いますが、まだ使える家電を買い替えてもその分のコストを電気代で元をとるには長い期間が必要です。その頃にはもっと効率の良い家電が出ていることでしょう。
省エネ家電に買い替えるのは、今利用している家電が壊れ買い替えのタイミングで良いと思います。
買い替えよりも、今利用してるエアコンや冷蔵庫など電気利用の締める割合の大きな家電の使い方を見直すことが大切です。
また、エアコンの設定温度以外にも窓などの断熱も効果的です。
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