値上げは5月以降にずれ込むんじゃなかった?
沖縄電力は4月から自由料金の料金を25%値上げし、その契約モデルを発表しました。
標準家庭(月間使用量260kWh)の電気代は現行から45.8%増しの12,799円になるそうです。政府による負担軽減策により当面は10,979円になる見通しです。
しかし、先日のニュースで電気料金の値上げは5月以降にずれ込むとありました。
よく読んでみると、「自由料金」と書いてあります。電気料金のメニューには国の認可が必要な規制料金と各電力会社の裁量で決めることができる自由料金があるそうです。
値上げが5月以降にずれ込むのは規制料金と言われるメニューの方なのですね。
規制料金と自由料金の違いは簡単に書くと規制料金には上限があり、自由料金には上限がありません。
電気料金の規制料金とは
2016年4月1日以前から大手電力会社から提供されている電気料金プランです。一般的に「従量電灯」というプランになると思います。
2016年の電力自由化以降も全ての契約者が電気料金プラン変更がすぐにできるとは限らないため廃止にはなりませんでした。
規制料金は、国の許可がないと値上げや値下げ、新サービスの導入は認められていません。
そして、燃料費調整額には上限があります。そのため、2022年の燃料費高騰時も電気料金の増加は限定的でした。
電気料金の自由料金とは
2016年4月1日以降、電気の小売業への参入が自由化されました。各地域の大手電力会社以外に新電力と呼ばれる電気小売業者と契約できるようになりました。
大手電力会社、新電力ともに、電力自由化以降に契約した料金プランは自由料金になると思います。
電気料金は電力会社により自由に取り決める事ができます。燃料費調整額にも上限設定はありません。
自由料金と規制料金の契約比率
令和4年8月15日に経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会が発表した「電力取引の状況(令和4年5月分)によると、自由料金の占める電力量の割合は、約65.8%となっています。
すでに7割近い契約が自由料金プランになっていて、そのプランに対しては電力会社は自由に電気料金を値上げすることができます。
政府による厳格な審査って・・
各メディアは、政府が各電力会社の電気料金値上げに対して厳格な審査を行っていると報じていますが、それは3割ほどの契約にしか意味が無いということですね。
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